今年の良い出会い
- 独習塾ALGO 代表
- 2022年12月20日
- 読了時間: 5分
今年は大学受験生のために念入りに準備した。いつもより、念入りにしたのは2022年の共通テストの内容から判断したためである。そして大幅なカリキュラムの変更をおこなった。受験生はその急激な変更についてきた。立派についてきた。結果がどう出たとしても彼らの努力は血が滲むような努力であった。そして今最終局面に向かっている。そんな中、連携家庭教師の過去問研究会を運営した。彼は苦手科目を克服した自信が満ち溢れていたから、過去問研究会に採用した。受験生の点数はみるみる伸びていった。もちろん研究会前の段階でも伸びていたのだが、さらにグレードがアップした。その彼に託した研究会も終了した。彼は自身の持つテストへの取り組みポイントを残していってくれた。さらに気の利いた励ましの手紙も添えていた。秀逸な励ましの手紙である。みんなに紹介したい。読んで考えてほしい、自分が努力することを、ここまでやってきただろうか?こんなに感じるほど、人にのちに伝えられるほど死に物狂いになっただろうか?受験とはお勉強ではない。自分とのデスマッチである。
以下が励ましの手紙である。
手紙
ちょっと一息・・・
共通テスト前で、焦っていると思います。誰でもそうです。勉強を頑張った人ほど不安に感じるのは当たり前です。その不安から、間違った方向に行く人がいるので、今回は、あるエピソードを紹介しましょう。
2008年のリーマンショックで、日本中の飲食店は経営が厳しい状態のところが多かったみたいです。そんな中、餃子の王将は、全国的に売り上げを保っていました。しかし、餃子の王将の店舗の中に、例外がありました。「餃子の王将 溝の口店」です。他の店舗が売り上げを保っている中、溝の口店は赤字が続いており、厳しい経営状況が続いていました。それに怒った餃子の王将の社長は、実際に溝の口店まで行き、そこで働いている従業員にあることをさせました。その「あること」をすることで、なんと溝の口店は全国で売り上げが1位になったのです!
その「あること」とは・・・?
餃子の王将の社長さんに話を伺いました。
「私が従業員にさせたのはたった1つのことだけです。それは…」
「店の掃除です。」
…店の掃除?ちょっと待ってください、店の掃除なんて、いつもしているんじゃないですか?
「その通り。店の掃除はいつもしています。しかし、今回の掃除では、いつも掃除するところに加えて、机や椅子の脚、窓ガラスからドアの溝まで、隅から隅までやらせました。それだけ念入りに掃除をしたのだから、従業員にとってもお客さんが来てほしい。そこで来たお客さんには、マニュアル通りの『いらっしゃいませ』ではなく、心の底から『いらっしゃいませ』が言える。そうするとお客さんも気持ちがいい。そして、接客が非常に良いと溝の口店の評判が上がる。そうすればお客さんが増える、といった好循環で、溝の口店はどん底から売り上げ全国1位にまで上り詰めたのです。」
今回の話で伝えたかったのは、次のことです。
「当たり前のことを 最高のレベルで」
今回のお話でも、溝の口店は、売り上げを取り戻すために、何か特別なことをしたのではなく、いつも当たり前にやっている「店の掃除」をしたのです。しかし、ただ店の掃除をしたのではなく、「最高のレベルで」実行したのです。当たり前のことを最高のレベルでやることは、好循環を生み出します。
勉強も同じです。
共通テスト前なのだから、何か特別なことをしなければ、と思うかもしれません。確かに、いつも以上に共通テスト型の演習を増やすことは必要です。しかし、特別なことをする必要はありません。古文の点数が伸び悩んでいる、それならば古文単語を徹底してみましょう。最高のレベルまで上げていけば、見える世界が変わってくるかもしれません。自分の実力をキープ、もしくは上げるために普段している当たり前のことを怠らないでください。
ではここでもう1つ。
「共通テストまでに勉強が間に合うか心配…」そう思っているかもしれません。これも誰しも抱えている不安です。間に合わせよう、と思って勉強することは決して悪いことではないと思います。
結論から言いましょう。
絶対に間に合いません。
…え?ちょっと待ってください。間に合わないなんて断定しないでくださいよ…
僕ら間に合わせる努力をしているのですから…
では、「共通テストまでに勉強が間に合う」とはこういうことですよね?
共通テスト前日、寝る前に振り返ってみて
「地理、どんな問題でも解ける、よし間に合った。
国語、どんな問題でも解ける、よし間に合った。
英語、どんな問題でも解ける、よし間に合った。
理科も、数学も…」
こういうことですよね。
こんな人っていますか?
もちろん、相当な自信を持って臨む人も一定数いると思います。しかし、「すべてを完璧な状態で臨む」のは現実的に不可能です。誰しも何かしら得意不得意があり、多かれ少なかれ不安を抱えて試験に臨むのです。ですから、「間に合っていない」という不安ではなく、「これだけやった」という自信をもって試験に臨んでほしいと思います。自分に自信をつけるのは塾の合格実績でもなく、偏差値でもありません。圧倒的な勉強量です。「間に合わせよう」ではなく、「これだけやった」と自信をもって言えるくらいの勉強をしてください。私にもできたのですから、君たちにもできるはずです。
最後に、今まで私の授業を受けてくれて、そして私が作ったポイント集を読んでくれて、本当にありがとう。君たちのことは誰よりも応援しています。頑張ってください!!!

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